明治神宮御苑 安積 揚羽 沖千鳥
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    再び明治神宮御苑で撮した花菖蒲の続きを載せていきます。

    解説に加茂花菖蒲園花菖蒲データベース等を添えています。

     

    6月13日

     

     

     

     

     

     

     

    安積

     

     

    安 積   あさか   ASAKA

    江戸系 中生   紅を含む紺紫三英咲き。

    花径はおよそ10cm程度の小輪。
    草丈は100cm程度。

    江戸花菖蒲の古花の一つで、格別な特徴もないおとなしい品種である。

    あまりに単純な花のためか、こんにちでは栽培はかなり希というか、ほとんどないような気もする。

    派手さのない単純な花なので、個人の栽培者は見向きもしない。

    だから、こういう品種は花菖蒲園で保存してゆくしかない。
    しかし花菖蒲園というところも、多くが公営で、専門に担当する者もいない。

    担当職員は数年で交代、実際の栽培を担当するのは下請けの造園業者だが、これも同じ会社ばかりがと癒着だのうるさいので、これまた数年で他の造園会社に交代する。

    こういった状況なので、品種がどうのとか、保存がどうのまでとても行かないどころか、栽培を覚えたころには交代で、栽培すら全くの素人であることも多い。

    まァ、お役所とはそういうシステムなので、しょうがない。

    それに加えて少ない予算でむりやり回すから、例えば植え替えも植付け3年で行わなければならないものを、予算の都合で5年6年と遅らせてしまって、その結果、園が全く駄目になってしまって、6月に花菖蒲まつりで市長などが現地に行って、その出来のわるさに驚き、担当者がお目玉を食らうというのが一般的である。

    そして、私などが「貴重な品種だから、保存したいから分譲してほしい」と頼んでも、分譲した前例がないとか、民間企業に分譲したなんてことが知れたらまずいなどと断られてしまう。

    これが品種が絶えてゆく一つの図式である。

    花菖蒲園で花菖蒲を長年作りこなすのは、たいへん難しい作業で経験が必要である。

    良く出来ている花菖蒲園は、たいてい腕の良い良い管理者がおり、その人が長年園を見ている。
                  (加茂花菖蒲園花菖蒲データベースより)

     

     

     

     

     

     

    揚羽

     

     

    揚 羽   あげは   AGEHA

    江戸系   早生   明るい紅紫の単純な三英花。

    花径はおよそ14cmほど。
    草丈は100cm程度。

    戦後に農学博士の宮沢文吾博士が、大分県別府で、早咲き花菖蒲の作出に取り組んだ折、作出した品種。

    宮沢氏は戦前にも神奈川県の大船で多くの品種を育成され、こんにち80品種ほどが残り、大船植物園に保存植栽され、「大船系」と呼ばれている。

    この大船系品種は一般には普及しておらず、「揚羽」、「荒磯」、「無双」などがわずかに普及しているのみである。   

                  (加茂花菖蒲園花菖蒲データベースより)

     

     

     

     

    沖千鳥

     

     

    沖千鳥   おきちどり   OKICHIDORI

    江戸系   中生   わずかに藤がかる薄紅に白筋の入る単純な花容の三英花。
    花径はおよそ13cm程度の中小輪。

    草丈は100cmほど。

    江戸花菖蒲の古花の一つ。

    栽培は少ない。

    江戸花菖蒲の古花は、昭和の40年代頃、明治神宮が全国の植物園や、神社、公園などに苗を配布したこともあって、その時代からの園では今も保存している所もある。
    しかし、不適切な管理で一度花菖蒲園をだめにしてしまうと、弱らせてしまった、それも古い品種を回復させるより、当園などの業者から新品種を購入した方が、花も豪華で良いとの判断から、こういった古花の類を一掃してしまった園も少なくない。
    このような状況の中、貴重な江戸の文化材が、次第に絶えようとしている。

                   (加茂花菖蒲園花菖蒲データベースより)

     

    posted by: 1513neoya | 植物 | 03:16 | comments(0) | - |